- 平成29年告示の中学校学習指導要領技術・家庭科の目標は,どのようなものでしょうか。
- 技術・家庭科では,「生活の営みに係る見方・考え方や技術の見方・考え方を働かせ,生活や技術に関する実践的・体験的な活動を通して,よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,生活を工夫し創造する資質・能力」の育成を目指します。
技術分野は,
生活や社会における事象を,技術との関わりの視点で捉え,社会からの要求,安全性,環境負荷や経済性などに着目して技術を最適化する技術の見方・考え方を働かせ,ものづくりなどの実習や観察・実験,調査等を通して,技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力を育成していくことがねらいです。
家庭分野は,
協力・協働,健康・快適・安全,生活文化の継承・創造,持続可能な社会の構築等の視点で捉え,生涯にわたって,自立し共に生きる生活を創造できるよう,よりよい生活を営むために工夫する生活の営みに係る見方・考え方を働かせ調理,製作等の実習や観察,調査,実験などの実践的・体験的な活動を通して身に付けた力を,生活をよりよくするために生かし,実践する能力や態度を育成することがねらいです。
掲載の趣旨
平成29年告示の学習指導要領では,資質・能力や内容などの全体像を分かりやすく見渡せるよう,枠組みが大きく見直され「学びの地図」として整理されました。
その趣旨に添い,本稿では,解説本文を次のように編集しています。
・ 目標解説の内容が捉えやすいように原文を装飾
・ 他教科等・他学校種の目標や解説が比較しやすように編集
具体的には,本文は原文通りで,次のように編集しています。
・ 各教科等の目標の解説を共通した章立てで構成
・ 学校種間の対応する内容についてリンクで移動 など
掲載の趣旨の詳細は,下のボタンより参照できます。
なお,本稿は,「文部科学省ウェブサイト利用規約」(2018年3月1日に利用)に基づいて,原本を加工し作成しています。
小学校・中学校各教科等の目標の解説 「小・中学校「教科等の目標解説を縦横に読む」シリーズ」は,下のボタンより閲覧できます。
中学校 技術・家庭科の目標
1 教科の目標
(1) 目標
生活の営みに係る見方・考え方や技術の見方・考え方を働かせ,生活や技術に関する実践的・体験的な活動を通して,よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,生活を工夫し創造する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 生活と技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技 能を身に付けるようにする。
(2) 生活や社会の中から問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し, 実践を評価・改善し,表現するなど,課題を解決する力を養う。
(3) よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,生活を工夫し 創造しようとする実践的な態度を養う。
※ 平成20年中学校学習指導要領「技術・家庭」目標
「生活に必要な基礎的・基本的な知識及び技術の習得を通して,生活と技術とのかかわりについて理解を深め,進んで生活を工夫し創造する能力と実践的な態度を育てる。」
※ 平成10年中学校学習指導要領「技術・家庭」目標
「生活に必要な基礎的な知識と技術の習得を通して,生活と技術とのかかわりについて理解を深め,進んで生活を工夫し創造する能力と実践的な態度を育てる。」
※ 平成元年中学校学習指導要領「技術・家庭」目標
「生活に必要な基礎的な知識と技術の習得を通して,家庭生活や社会生活と技術とのかかわりについて理解を探め,進んで工夫し創造する能力と実践的な態度を育てる。」
(2) 目標の構成
教科の目標は,中学校技術・家庭科の果たすべき役割やねらいについて総括して示したものである。
2 柱書
(1) 見方・考え方
生活の営みに係る見方・考え方や技術の見方・考え方を働かせとは,
資質・能力の育成に当たって,各分野の見方・考え方を働かせることが重要であることを示している。
※ 【英訳(仮訳)】中学校学習指導要領では,「各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方(以下「見方・考え方」という。)」を「discipline-based epistemological approaches, hereinafter referred to as “Approaches”」と訳す。見方・考え方を“Approaches”で代表している。このことを考え合わせると見方・考え方の意味がより一層捉えやすくなる。すなわち,見方・考え方は,物事を認識するときの入り方,近づき方,せまり方と言い換えることができる。
引用:文部科学省「平成29年改訂中学校学習指導要領英訳版(仮訳)」[ONLINE]https://www.mext.go.jp/content/20200227-mxt_kyoiku02-100002604_2.pdf(cf:2020.05.26)
(2) 学び方
生活や技術に関する実践的・体験的な活動を通してとは,
生活や技術に関する,製作,制作,育成,調理等の実習や,観察・実験,見学,調査・研究などの実践的・体験的な活動を通して資質・能力を育成することが重要であることを示している。
その際,生徒の発達の段階を踏まえるなど学習の適時性を考慮するとともに,技術分野,家庭分野それぞれの学習に適した学習過程を踏まえ,主体的・対話的で深い学びを展開することが重要である。
(3) 資質・能力
よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,生活を工夫し創造する資質・能力を次のとおり育成するとは,
技術・家庭科の最終的な目標が,よりよい生活や持続可能な社会の構築の礎となる生活を工夫し創造する資質・能力の育成であり,この資質・能力は(1)から(3)に示す三つの柱で構成されていることを示している。
3 三つの柱
(1) 知識及び技能
生活と技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付けるようにする。
生活と技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付けるとは,
生徒が自立して主体的な生活を営むために必要とされる技術分野,家庭分野それぞれの基礎的・基本的な知識と,それらに係る技能の習得の重要性を示したものである。
基礎的な理解としているのは,個別の事実的な知識の習得だけではなく,社会における様々な場面で活用できる概念の理解を目指していることを示している。
なお,今回の改訂に当たって育成すべき資質・能力を「知識及び技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力,人間性等」の三つの柱に沿って整理したことから,従前の教科目標に示されていた「基礎的・ 基本的な知識及び技術」の「技術」については,「技能」としている。
(2) 思考力,判断力,表現力等
生活や社会の中から問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,実践を評価・改善し,表現するなど,課題を解決する力を養う。
生活や社会の中から問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,実践を評価・改善し,表現するなど,課題を解決する力を養うとは,
生活や社会の中から問題を見いだし,解決する力を育成することをねらいとしていることを示している。
変化の激しい社会に主体的に対応するためには,生活する上で直面する様々な問題の解決に向けて,知識及び技能を活用して解決方法を考えたり,自分なりの新しい方法を創造したりするなど,学んだことを実際の生活の中で生かすことができる力を育てることが重要であり,このような力は,生活や社会の中でどのような問題に直面しようとも自分なりの判断をして解決することができる力,すなわち問題解決能力にもつながるものである。
(3) 学びに向かう力,人間性等
よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。
よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養うとは,
安心,安全で豊かな生活や,環境保全と利便性が両立した持続可能な社会の構築を目指し,将来にわたり生活を工夫したり創造したりしようとする実践的な態度を養うことをねらいとしていることを示している。
さらに,自分や家族の生活の仕方や消費行動,技術の評価,適切な選択と管理・運用,新たな発想に基づく改良と応用などが,これからの社会を方向付けていくことを踏まえ,主体的に意思決定したり行動したりして社会に参画しようとする態度を育成することも重要である。
上記の目標を実現するためには,生徒自らが生活や技術に関心をもち,実践的・体験的な活動を通して習得した知識及び技能が,生活の自立につながるように活動を組み立てることが重要である。
また,家庭や地域社会との連携を重視し,学校における学習と家庭や社会における実践との結び付きに留意して適切な題材を設定し,資質・能力の育成とともに,心豊かな人間性を育むことや発達の段階に応じた社会性の獲得,他者と関わる力の育成等にも配慮することが大切である。
さらに,従来の実践的・体験的な活動の内容を吟味し,仕事の楽しさや完成の喜びを味わわせるなど,充実感や成就感を実感させるとともに,学習内容と将来の職業の選択や生き方との関わりの理解にも触れるなど,生徒の実態に応じた内容や活動を準備し,自ら問題を見いだして課題を設定し解決を図る問題解決的な学習を一層充実させることが重要である。
文部科学省「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編 第2章 技術・家庭科の目標及び内容 第1節 技術・家庭科の目標」平成29年6月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/27/1387018_9.pdf(参照2018/04/06)を加工して作成
文部科学省「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編 第2章 技術・家庭科の目標及び内容 第1節 技術・家庭科の目標」平成29年7月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/05/07/1387018_9_1.pdf(cf:2018-12-17)確認済み
技術分野の目標
1 技術分野の目標
技術の見方・考え方を働かせ,ものづくりなどの技術に関する実践的・体験的な活動を通して,技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 生活や社会で利用されている材料,加工,生物育成,エネルギー変換及び情報の技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付け,技術と生活や社会,環境との関わりについて理解を深める。
(2) 生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,製作図等に表現し,試作等を通じて具体化し,実践を評価・改善するなど,課題を解決する力を養う。
(3) よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。
技術は,その発達が社会の在り方を大きく変えてきた一方で,多くの人々の必要性により技術の発達が促されるといった社会と相互に影響し合う関係をもつ。
そのため,
・ 技術が生活や社会,環境等に与える影響を評価し,適切に選択したり,管理・運用したりすることのできる力は,技術の発達をよりよい方向へと向けるために必要であり,今後ますます高度化,システム化される技術に支えられた社会を生きる国民に求められる力の一つである。
・ また,グローバル化の下,産業競争がますます激化する中で,我が国が科学技術創造立国として世界の産業をリードするためには,技術を活用して多様化する課題に創造的に取り組んだり,多様な技術を結び付けながら新たな価値を生み出したりすることのできる力も求められる。
このような状況を踏まえ技術分野では,先に示した技術の発達を主体的に支える力や技術革新を牽引する力の素地となる,技術を評価,選択,管理・運用,改良,応用することによって,よりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力を育成することをねらいとしている。
このねらいを達成するためには,
・ まず,これまで開発され生活や社会で利用されてきた技術について,その仕組みと関係する科学的な原理・法則を理解するとともに,それらに係る技能の習得を図ることが必要である。
・ その上で,生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想して具体化したり,自らの問題解決を振り返ったりするといった技術による問題の解決を経験する。さらに,この経験を基に今後の社会の発展と技術の在り方について考えたりすることが大切である。
このような技術の評価,選択,管理・運用,改良,応用に関する実践的・体験的な活動を通して,技術についての理解が深まるとともに,よりよい生活や持続可能な社会の構築に向けて,技術によって課題を解決する力と適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする態度が育成されるのである。
例えば,材料の技術の場合,以下のような学習が考えられる。
1. まず,木材という材料は植物細胞が死骸化した多孔質な細胞組織となっており,この孔に含まれる空気が断熱性を高めていることや,プラスチックを木材と同様の多孔質の組織に変えることで,耐水性が高いというプラスチックの長所を残しつつ木材のような断熱性ももつ発泡プラスチックという新しい材料を作ることができることを理解させる。
2. その上で,生活を便利にするための製品を開発するといった問題の解決に取り組ませることで,様々な材料の中から製品を使用する状況に適した特性をもつものを選択したり,必要な特性をもたせるために既存の材料の組織を変えたりするなどの材料の技術についての知識を活用して課題を解決する力を育成する。
3. さらに,このような経験を基に,社会の発展に必要となる新たな材料について考えさせることで,問題解決における自らの工夫と,発泡プラスチックのような既存の技術,炭素原子を網目のように結び付け筒状の組織とすることで鋼以上に丈夫で弾性ももたせたカーボンナノチューブなどの新素材に込められた工夫の共通点が見いだされ,材料の技術の理解が深まるとともに,よりよい生活や持続可能な社会の構築に向けて,材料の技術を工夫し創造していこうとする態度の育成にもつながるのである。
2 柱書
(1) 見方・考え方
技術の見方・考え方を働かせとは,
技術分野では,技術の開発・利用の場面で用いられる
「生活や社会における事象を,技術との関わりの視点で捉え,社会からの要求,安全性,環境負荷や経済性などに着目して技術を最適化すること」
などの技術ならではの見方・考え方を働かせ学習することを示している。
技術は単なる自然科学の応用ではなく,複数の側面から要求・条件を吟味し開発・利用が決定されるものである。
このことを踏まえれば,例えば,
・ どのような新しい価値を創造したり既存の価値に変革をもたらしたりすべきかといった社会からの技術に対する要求と,
・ 開発・利用時の安全性,自然環境に関する負荷,開発・利用に必要となる経済的負担等
の相反する要求の折り合いを付け,最適な解決策を考えることが技術分野ならではの学びとなるのである。
そして,この技術の見方・考え方は,技術分野の学びだからこそ鍛えられるという意味で技術分野を学ぶ本質的な意義の中核ということができる。さらに,今後遭遇する様々な技術に関する問題の解決場面においても働かせることができるという意味で技術分野の学びと社会をつなぐものともいえる。
(2) 学び方
ものづくりなどの技術に関する実践的・体験的な活動を通してとは,ものづくりなどの実習や観察・実験,調査等を通して学習するという技術分野の特徴を示している。
技術分野では,社会の問題解決の過程になぞらえ,科学的な知識等を踏まえて設計・計画し,身体的な技能等を用いて製作・制作・育成を行うといった「ものづくり」が行われている。
この活動では,
・ 知識及び技能や思考力,判断力,表現力等とともに,
・ それらを複合的に活用して人間の願いを具体的な形として実現する資質・能力
を育成することができる。また,
・ 知的財産を創造,保護及び活用しようとする態度や
・ 技術に関わる倫理観,
・ 他者と協働して粘り強く物事を前に進める態度,
・ 並びに勤労観や職業観
などを育むことにもつながることから,特にここに示している。
(3) 資質・能力
技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力を次のとおり育成するとは,技術分野の最終的な目標が,技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力の育成であり,この資質・能力は(1)から(3)に示す三つの柱で構成されていることを示している。
3 三つの柱
(1) 知識及び技能
(1) 生活や社会で利用されている材料,加工,生物育成,エネルギー変換及び情報の技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付け,技術と生活や社会,環境との関わりについて理解を深める。 |
生活や社会で利用されている材料,加工,生物育成,エネルギー変換及び情報の技術についての基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付け,技術と生活や社会,環境との関わりについて理解を深めるとは,
技術分野として習得を目指す知識及び技能が,
・ 生活や社会で利用されている技術の仕組みと関係する科学的な原理・法則の基礎的な理解,
・ 技術を安全・適切に活用する技能,及び
・ 生活や社会,環境との関わりを踏まえた技術の概念の理解
であることを示している。
これまで人間は,家庭における衣食住などの生活の営みや,社会における交通や通信,工業や農業等の産業などの様々な場面において,より便利にといった願いを実現するために様々な技術を開発してきたが,技術分野においては,それらを全て取り上げてはいない。
技術分野では,生活や産業も含めた社会において利用されている技術を,関係する学問などの分類を基に
・ 材料,
・ 加工,
・ 生物育成,
・ エネルギー変換,
・ 情報
に整理し,
それぞれの技術を評価し,
・ 適切な選択と管理・運用の在り方や,
・ 新たな発想に基づく改良と応用
について考えるために
・ 共通に必要となる基礎的な仕組みと
・ それに関係する科学的な原理・法則等
を取り上げることとしている。そして,これらは,今後開発される新たな技術について考える際にも活用されることが期待できるものである。
技術と生活や社会,環境との関わりについて理解を深めるとは,
技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築するためには,技術と生活や社会,環境との関わりについて,より一層の理解を深めることが重要であることを示している。
科学技術の発展が,
・ 生活環境の向上や基盤の整備,
・ 運輸や食料生産の効率化,
・ あらゆるもののネットワーク化や自動化等
を促している反面,
・ 資源・エネルギー の浪費や自然環境の破壊,
・ 生命倫理や情報活用に関するモラルの低下
といった問題を生じさせている実情もある。
また,多くの人々が必要と感じることが,その技術の発達を促すということもある。
このように,技術には光と影があり,技術と社会や環境は相互に影響することを理解することが,技術の影響を考慮した上で,技術を評価し,適切な選択と管理・運用の在り方や,新たな発想に基づく改良と応用について考えることができる力や技術を工夫し創造していこうとする態度の育成につながるのである。
(2) 思考力,判断力,表現力等
(2) 生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,製作図等に表現し,試作等を通じて具体化し,実践を評価・改善するなど,課題を解決する力を養う。 |
生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,製作図等に表現し,試作等を通じて具体化し,実践を評価・改善するなど,課題を解決する力を養うとは,
技術分野として育成を目指す思考力,判断力,表現力等が,
1. 生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだし,
2. 課題を設定して解決策を構想し,
3. 製作図や回路図,計画表等に表現して試行錯誤しながら具体化し,
4. 実践を評価・改善する
ことのできる力であることを示している。
生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだして課題を設定しとは,技術分野として解決を目指す問題の範囲が,身近な生活といったものだけでなく産業等も含めた社会にあることを示している。
(3) 学びに向かう力,人間性等
(3) よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。 |
よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて,適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする実践的な態度を養うとは,
技術分野として育成を目指す学びに向かう力,人間性等が,安心,安全で便利な生活の実現や持続可能な社会の構築のために,主体的に技術に関わり,技術を工夫し創造しようとする実践的な態度であることを示している。
適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとするとは,
便利な生活を送りたいといった特定の側面から見た個人的な願いの実現を目指そうとすることではなく,
環境への負荷や安全性などの多様な側面で,
・ 作る場面,
・ 使う場面,
・ 廃棄する場面,
・ 万が一のトラブルの場面など
を想定し,さらに,使い手だけでなく作り手の立場も意識してよりよい生活と持続可能な社会を構築するために技術を工夫し創造しようとすることを示しており,ここには,自己の技術への関わりが,技術の発展と将来の社会の在り方に影響することを踏まえ,真摯に技術と向き合う倫理観も含まれている。
出典:文部科学省「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編 第2章 技術・家庭科の目標及び内容 第2節 技術分野の目標及び内容 1 技術分野の目標 」平成29年6月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/27/1387018_9.pdf(参照2018/04/06)を加工して作成
文部科学省「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編 第2章 技術・家庭科の目標及び内容第2節 技術分野の目標及び内容 1 技術分野の目標」平成29年7月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/05/07/1387018_9_1.pdf(cf:2018-12-17)確認済み
家庭分野の目標
1 家庭分野の目標
(1) 目標
生活の営みに係る見方・考え方を働かせ,衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して,よりよい生活の実現に向けて,生活を工夫し創造する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1) 家族・家庭の機能について理解を深め,家族・家庭,衣食住,消費や環境などについて,生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付けるようにする。
(2) 家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,実践を評価・改善し,考察したことを論理的に表現するなど,これからの生活を展望して課題を解決する力を養う。
(3) 自分と家族,家庭生活と地域との関わりを考え,家族や地域の人々と協働し,よりよい生活の実現に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。
(2) 目標の構成
この目標は,家庭分野で育成を目指す資質・能力を(1)「知識及び技能」,(2)「思考力,判断力,表現力等」,(3)「学びに向かう力,人間性等」の三つの柱に沿って示したものである。
2 柱書
(1) 見方・考え方
生活の営みに係る見方・考え方を働かせとは,
家庭分野が学習対象としている家族や家庭,衣食住,消費や環境などに係る生活事象を,協力・協働,健康・快適・安全,生活文化の継承・創造,持続可能な社会の構築等の視点で捉え,生涯にわたって,自立し共に生きる生活を創造できるよう,よりよい生活を営むために工夫することを示したものである。
この「生活の営みに係る見方・考え方」に示される視点は,家庭分野で扱う全ての内容に共通する視点であり,相互に関わり合うものである。したがって,生徒の発達の段階を踏まえるとともに,取り上げる内容や題材構成などによって,いずれの視点を重視するのかを適切に定めることが大切である。
例えば,
・ 家族・家庭生活に関する内容においては,主に「協力・協働」,
・ 衣食住の生活に関する内容においては,主に「健康・快適・安全」や「生活文化の継承・創造」,
・ さらに,消費生活・環境に関する内容においては,主に「持続可能な社会の構築」
の視点から物事を捉え,考察することなどが考えられる。
なお,中学校においては,「生活の営みに係る見方・考え方」のうち,「生活文化の継承・創造」については「生活文化を継承する大切さに気付くこと」を視点として扱うことが考えられる。
(2) 学び方
衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通してとは,家庭分野における学習方法の特質を述べたものである。
家庭分野の目標を実現するためには,生活を営む上で必要な
・ 「A家族・家庭生活」,
・ 「B衣食住の生活」,
・ 「C消費生活・環境」
の三つの内容について,理論のみの学習に終わることなく,調理,製作等の実習や観察,調査,実験などの実践的・体験的な活動を通して学習することにより,習得した知識及び技能を生徒自らの生活に生かすことを意図している。
このようにして獲得した力が,将来にわたって生活を工夫し創造する資質・能力の育成につながる。
(3) 資質・能力
生活を工夫し創造する資質・能力とは,家庭分野の学習で育成を目指す資質・能力(「何ができるようになるか」)であり,生涯にわたって健康で豊かな生活を送るための自立に必要なものについて示したものである。
今回の改訂では,育成を目指す資質・能力は三つの柱に沿って示されており,これらが偏りなく実現できるようにすることが大切である。そのため,家庭分野の学習では,実生活と関連を図った問題解決的な学習を効果的に取り入れ,これら三つの柱を相互に関連させることにより,家庭分野全体の資質・能力を育成することが重要である。
3 三つの柱
(1) 知識及び技能
家族・家庭の機能について理解を深め,家族・家庭,衣食住,消費や環境などについて,生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付けるようにする。
(1)の目標は,学習内容として主に家庭生活に焦点を当て,家族・家庭,衣食住,消費や環境などに関する内容を取り上げ,生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付けることを示している。
家族・家庭の機能について理解を深めとは,
・ 子供を育てる機能,
・ 心の安らぎを得るなどの精神的な機能,
・ 衣食住などの生活を営む機能,
・ 収入を得るなどの経済的な機能
・ 生活文化を継承する機能
などについて理解を深め,これからの生活についても展望できる基礎を培うことを意図している。
家族・家庭の基本的な機能については,「A家族・家庭生活」,「B衣食住の生活」,「C消費生活・環境」の内容と関わらせて,その重要性について理解できるようにすることが大切である。
生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとは,
家庭分野で習得する知識が,個別の事実的な知識だけでなく,生徒が学ぶ過程の中で,既存の知識や生活経験と結び付けられ,家庭分野における学習内容の本質を深く理解するための概念として習得され,家庭や地域などにおける様々な場面で活用されることを意図している。
それらに係る技能を身に付けるについても同様に,
一定の手順や段階を追って身に付く個別の技能だけではなく,それらが自分の経験や他の技能と関連付けられ,変化する状況や課題に応じて主体的に活用できる技能として習熟・定着することを意図している。
今回の改訂では,小・中・高等学校の内容の系統性をより重視して,小学校,中学校ともに三つの内容としていることから,小学校の学習を踏まえ,中学校で指導する「知識及び技能」が,高等学校の学習に発展していくものとして意識し,確実に定着できるようにすることを目指している。中学校で習得することを目指す生活の自立に必要とされる家族・家庭,衣食住,消費や環境などに関する「知識及び技能」は,生活に応用・発展できるもの,生活における工夫・創造につながるものとして,変化の激しい社会において心身ともに健康で豊かに生きるために必要である。
これらの「知識及び技能」を習得するに当たっては,実践的・体験的な活動を重視した学習を通して,生徒一人一人のよさや個性を生かしながら身に付けるようにすることが大切である。
(2) 思考力,判断力,表現力等
家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだして課題を設定し,解決策を構想し,実践を評価・改善し,考察したことを論理的に表現するなど,これからの生活を展望して課題を解決する力を養う。
(2)の目標は,次のような学習過程を通して,習得した「知識及び技能」を活用し,「思考力,判断力,表現力等」を育成することにより,課題を解決する力を養うことを明確にしたものである。(学習過程の参考例を次ページに図示する。)
家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだして課題を設定しとは,
既習の知識及び技能や生活経験を基に家族・家庭や地域における生活を見つめることを通して,問題を見いだし,解決すべき課題を設定する力を育成することについて示したものである。
解決策を構想しとは,
解決の見通しをもって計画を立てることを通して,生活課題について多角的に捉え,解決方法を検討し,計画,立案する力を育成することについて示したものである。
その際,他者からの意見等を踏まえて,計画を評価・改善し,最善の方法を判断・決定できるようにする。
実践を評価・改善し,考察したことを論理的に表現するとは,
調理や製作等の実習や,調査,交流活動等を通して,課題の解決に向けて実践したことを振り返り,考察したことを発表し合い,他者からの意見を踏まえて改善策を検討するなど,実践活動を評価・改善する力を育成することについて示したものである。
その際,考察したことを根拠や理由を明確にして筋道を立てて説明したり,発表したりすることができるようにする。
これからの生活を展望して課題を解決するとは,
将来にわたって自立した生活を営む見通しをもち,よりよい生活の実現に向けて,身近な生活の課題を主体的に捉え,具体的な実践を通して,課題の解決を目指すことを意図している。
このような一連の学習過程を通して,生徒が課題を解決できた達成感や,実践する喜びを味わい,次の学習に主体的に取り組むことができるようにする。
また,3学年間を見通して,このような学習過程を工夫した題材を計画的に配列し,課題を解決する力を養うことが大切である。
なお,この学習過程は,生徒の状況や題材構成等に応じて異なることに留意する必要がある。また,家庭や地域での実践についても一連の学習過程として位置付けることが考えられる。
家庭科,技術・家庭科(家庭分野)の学習過程の参考例
生活の課題発見 | 解決方法の検討と計画 | 課題解決に向けた実践活動 | 実践活動の評価・改善 | 家庭・地域での実践 | ||||
→ ↑ ↑ ↑ |
既習の知識及び技能や生活経験を基に生活を見つめ,生活の中から問題を見出し,解決すべき課題を設定する | 生活に関わる知識及び技能を習得し,解決方法を検討する | 解決の見通しをもち,計画を立てる | 生活に関わる知識及び技能を活用して,調理・製作等の実習や,調査,交流活動などを行う | 実践した結果を評価する | 結果を発表し,改善策を検討する | → | 改善策を家庭・知識で実践する |
↑ | ← | ← | ← | ← | ← | ← | ← | ←↓ |
※ 上記に示す各学習過程は例示であり,上例に限定されるものではないこと
(3) 学びに向かう力,人間性等
自分と家族,家庭生活と地域との関わりを考え,家族や地域の人々と協働し,よりよい生活の実現に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。
(3)の目標では,(1)及び(2)で身に付けた資質・能力を活用し,自分と家族,家庭生活と地域との関わりを見つめ直し,家族や地域の人々と協働して生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養うことを明確にしたものである。
自分と家族,家庭生活と地域との関わりを考えとは,
家族の互いの立場や役割が分かり,自分の生活を支える家庭生活が地域との相互の関わりで成り立っていることを理解した上で,自分も家庭生活や地域を支える一員として,生活をよりよくしようと積極的に取り組むことができるようにすることについて示したもの である。
家族や地域の人々と協働しとは,
よりよい生活の実現を目指して,家族と協力し,地域に住む様々な世代の人々とともに力を合わせて,主体的に物事に取り組むことを示している。その際,少子高齢社会の進展に対応し,特に,高齢者などとの関わり方について理解し,適切に関わることが大切である。
よりよい生活の実現に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度とは,
家族・家庭生活,衣食住の生活,消費生活・環境に関する家族・家庭や地域における様々な問題を,協力・協働,健康・快適・安全,生活文化の継承,持続可能な社会の構築等の視点で捉え,一連の学習過程を通して身に付けた力を,生活をよりよくするために生かし,実践しようとする態度について示したものである。このような実践的な態度は,家庭分野で身に付けた力を家庭,地域から最終的に社会の中で生かし,社会を生き抜く力としていくために必要である。
なお,家庭分野で養うことを目指す実践的な態度には,前述の家族と協力し,地域の人々と協働しようとする態度のほかに,
・ 日本の生活文化を継承しようとする態度,
・ 生活を楽しみ,豊かさを味わおうとする態度,
・ 将来の家庭生活や職業との関わりを見通して学習に取り組もうとする態度
なども含まれている。
出典:文部科学省「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編 第2章 技術・家庭科の目標及び内容 第3節 家庭分野の目標及び内容 1 家庭分野の目標 」平成29年6月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/27/1387018_9.pdf(参照2018/04/06)を加工して作成
文部科学省「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編 第2章 技術・家庭科の目標及び内容 第3節 家庭分野の目標及び内容 1 家庭分野の目標」平成29年7月[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/05/07/1387018_9_1.pdf(cf:2018-12-17)確認済み
資料
家庭科,技術・家庭科(家庭分野)において育成を目指す資質・能力の整理
知識・技能 | 思考力・判断力・表現力等 | 学びに向かう力・人間性等 | |
---|---|---|---|
家庭 高等学校共通教科 |
自立した生活者に必要な家族・家庭,衣食住,消費や環境等についての科学的な理解と技能 ・家族・家庭についての理解 ・乳幼児の子育て支援等や高齢者の生活支援等についての理解と技能 ・生涯の生活設計についての理解 ・各ライフステージに対応した衣食住についての理解と技能 ・生活における経済の計画,消費生活や環境に配慮したライフスタイルの確立についての理解と技能 |
家族・家庭や社会における生活の中から問題を見出して課題を設定し,生涯を見通して課題を解決する力 ・家族・家庭や社会における生活の中から問題を見いだし,課題を設定する力 ・生活課題について他の生活事象と関連付け,生涯を見通して多角的に捉え,解決策を構想する力 ・実習や観察・実験,調査,交流活動の結果等について,考察したことを科学的な根拠や理由を明確にして論理的に表現する力 ・他者の立場を考え,多様な意見や価値観を取り入れ,計画・実践等について評価・改善する力 |
相互に支え合う社会の構築に向けて,主体的に地域社会に参画し,家庭や地域の生活を創造しようとする実践的な態度 ・男女が協力して主体的に家庭や地域の生活を創造しようとする態度 ・様々な年代の人とコミュニケーションを図り,主体的に地域社会に参画しようとする態度 ・生活を楽しみ味わい,豊かさを創造しようとする態度 ・日本の生活文化を継承・創造しようとする態度 ・自己のライフスタイルの実現に向けて,将来の家庭生活や職業生活を見通して学習に取り組もうとする態度 |
技術 ・ 家庭 中学校 |
生活の自立に必要な家族・家庭,衣食住,消費や環境等についての基礎的な理解と技能 ・家庭の基本的な機能及び家族についての理解 ・幼児,高齢者についての理解と技能 ・生活の自立に必要な衣食住についての理解と技能 ・消費生活や環境に配慮したライフスタイルの確立についての基礎的な理解と技能 |
家族・家庭や地域における生活の中から問題を見出して課題を設定し,これからの生活を展望して課題を解決する力 ・家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだし,課題を設定する力 ・生活課題について他の生活事象と関連付け,これからの生活を展望して多角的に捉え,解決策を構想する力 ・実習や観察・実験,調査,交流活動の結果等について,考察したことを根拠や理由を明確にして論理的に表現する力 ・他者の意見を聞き,自分の意見との相違点や共通点を踏まえ,計画・実践等について評価・改善する力 |
家族や地域の人々と協働し,よりよい生活の実現に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度 ・家庭生活を支える一員として生活をよりよくしようとする態度 ・地域の人々と関わり,協働しようとする態度 ・生活を楽しみ,豊かさを味わおうとする態度 ・日本の生活文化を継承しようとする態度 ・将来の家庭生活や職業との関わりを見通して学習に取り組もうとする態度 |
家庭 小学校 |
日常生活に必要な家族や家庭,衣食住,消費や環境等についての基礎的な理解と技能 ・家庭生活と家族についての理解 ・生活の自立の基礎として必要な衣食住についての理解と技能 ・消費生活や環境に配慮した生活の仕方についての理解と技能 |
日常生活の中から問題を見出して課題を設定し,課題を解決する力 ・日常生活の中から問題を見いだし,課題を設定する力 ・生活課題について自分の生活経験と関連付け,様々な解決方法を構想する力 ・実習や観察・実験,調査,交流活動の結果等について,考察したことを根拠や理由を明確にしてわかりやすく表現する力 ・他者の思いや考えを聞いたり,自分の考えをわかりやすく伝えたりして計画・実践等について評価・改善する力 |
家族の一員として,生活をよりよくしようと工夫する実践的な態度 ・家庭生活を大切にする心情 ・家族や地域の人々と関わり,協力しようとする態度 ・生活を楽しもうとする態度 ・日本の生活文化を大切にしようとする態度 |
※出典:中央教育審議会「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)別添資料(2/3)別添11-1 家庭科,技術・家庭科(家庭分野)において育成を目指す資質・能力の整理」平成28年12月21日[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387018_6.pdf(参照2018/04/03)
技術・家庭科(技術分野)において育成を目指す資質・能力の整理
知識・技能 | 思考力・判断力・表現力等 | 学びに向かう力・人間性等 | |
---|---|---|---|
高等学校 | —————————— | —————————— | —————————— |
中学校 | ○生活や社会で利用されている材料,加工,生物育成,エネルギー変換,情報等の技術についての基礎的な理解と技能及び,技術と生活 や社会との関わりの理解 ・技術に用いられている科学的な原理・法則の理解 ・技術を安全・適切に管理 ・運用できる技能 ・技術の概念の理解 ・技術の役割と,生活や社会環境に与える影響についての理解 |
○生活や社会の中から技術に関わる問題を見出して課題を設定し,解決策を構想し,製作図等に表現し,試作等を通じて具体化し,実践を評価・改善するなど,課題を解決する力 ・生活や社会の中から技術に関わる問題を見出し,解決すべき課題を設定する力 ・課題の解決策を条件を踏まえて構想(設計・計画)する力 ・課題の解決策を製作図,流れ図,作業計画表等に表す力 ・試行・試作等を通じて解決策を具体化する力 ・課題の解決結果及び解決過程を評価し改善・修正する力 |
○よりよい生活や持続可能な社会の構築に向けて,適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする実践的な態度 ・進んで技術と関わり,主体的に技術を理解し,技能を身に付けようとする態度 ・自分なりの新しい考え方やとらえ方によって,解決策を構想しようとする態度 ・自らの問題解決とその過程を振り返り,改善・修正しようとする態度 ・知的財産を創造・保護・活用しようとする態度,技術に関わる倫理観,他者と協働して粘り強く物事を前に進める態度 |
小学校 | —————————— | —————————— | —————————— |
※出典:中央教育審議会「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)別添資料(2/3)別添11-2 技術・家庭科(技術分野)において育成を目指す資質・能力の整理」平成28年12月21日[ONLINE]http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387018_6.pdf(参照2018/04/03)